『進撃の巨人』のレビュー

あらすじ

2000年前、突如として現れた巨人たちにより文明は壊滅。人類は壁の内側に囲われた区域で暮らすようになった。主人公エレン・イェーガーは、母親を食い殺されたトラウマから、巨人を追い詰める特殊部隊「調査兵団」に入隊する。そしてエレンは驚くべき事実に直面する。

『進撃の巨人』は、巨人に侵された残酷な世界を描いた漫画で、その緻密で重厚な世界観が魅力。少年漫画の王道である「主人公が強くなって敵を打ち破る」という展開とは異なり、主人公達は常に活路を模索し、巨人との戦いが常に命を懸けたものとなるため、読者は常に緊張感を持って読み進めることができます。

エレンをはじめとする主要キャラクターは全員個性的で、それぞれの生き方や信念が描かれています。かつてエレンと共に巨人に襲われた幼馴染のミカサ・アッカーマンは、エレンを守ろうとする強さと冷静さを持ち合わせており、彼女の居る場所は常に安心感があります。

作品のアートワークは迫力に溢れ、巨人たちのグロテスクな姿がリアルに描かれています。戦闘シーンはハラハラドキドキするのはもちろん、シリアスな展開においてもキャラクターたちの表情や背景の描写が秀逸です。

『進撃の巨人』は、グロテスクな巨人たちと、憎しみや愛情に突き動かされた人々の物語を描いた、傑作漫画です。ストーリーはもちろんのこと、キャラクターやアートワークも秀逸で、数々の賞を受賞しているだけあって、読者からの支持も厚い作品です。