『鋼の錬金術師』

あらすじ

物語は、錬金術師の兄弟エドワードとアルフォンスが、失敗したある錬金術により、エドワードが右腕と左足、アルフォンスが全身を失ってしまったことから始まる。エドワードは、アルフォンスを助けるため、自分の肉体の一部を代償に、アルフォンスの鎧に魂を移し替えるという、禁じ手を使う。以降、2人は、「賢者の石」を求め、自らの肉体を取り戻す冒険を繰り広げる。

登場人物

・エドワード・エルリック:主人公。右腕と左足を失うが、錬金術でそれを代償にした。口癖は「あぁっはっはっはっはっ」。
・アルフォンス・エルリック:エドワードの弟。全身を失ったが、鎧の魂を持つ。
・ロイ・マスタング:炎の錬金術師。人気があり、少し軽薄な性格。
・リザ・ホークアイ:大佐直属の射撃の得意なお姉さん。ロイの腹心。
・マエス・ヒューズ:少佐。エドワードとアルフォンスに親近感を持ち、彼らをサポートする。

感想

「鋼の錬金術師」は、アニメーションと漫画、映画、小説と多岐にわたるメディアミックスを展開している作品である。ストーリーは、エドワードとアルフォンスの成長を描きながら、錬金術を通じた人間愛、家族愛、友情、そして正義といったテーマを掲げている。作画も緻密かつ美麗であるが、キャラクターたちのセリフと心情の描写が丁寧で、感情移入しやすい。ユーモアのセンスが良く、笑いを誘うシーンも多い。ただし、作品の雰囲気自体は、明るいというよりは陰鬱としたものであり、重たい印象が強い。特に、エドワードとアルフォンスが、失った身体と戦い、エドワードが約束を守るために、アルフォンスを鎧に封じ込めたことや、単独で賢者の石を求めた際に起こった悲劇など、涙腺を刺激する展開もある。物語の結末も、読者を満足させるものである。全24巻というボリュームながら、一気に読みたくなる良作である。


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