「キングダム」のレビュー

ストーリー

「キングダム」は古代中国時代を舞台にした戦国時代のストーリーであり、主人公の少年・信が天下統一を目指して戦い抜くヒストリカルバトル漫画となっています。

信は孤児として育ったが、偉大な将軍・王騎に出会い、改めて戦争の醍醐味や敵との戦いの苦しさを知ります。彼は、当時の中華統一を求める大陸正史の中でも、異常な程の野望を抱く若者です。

ストーリーは信を中心に展開されていますが、周りには信を支える部下や敵との戦いで出会う人々が数多く登場します。また、実在の歴史上の人物も登場し、ストーリー展開や戦争の舞台裏を彩ります。

主要な登場人物は、将軍・王騎、信の部下で軍師の蒙武、敵将の燕昭王、秦の始皇帝などが挙げられます。

「キングダム」は戦争を描くことが多く、戦場で描かれる描写や人物の表情が生々しく、迫力があります。一方で、ファッション系のハイセンスな出で立ちをしている登場人物や、美麗な風景描写などもあるため、随所で切り替わる絵柄が楽しめます。

「キングダム」は主人公信の成長と戦いに対する思い、そして周りの人物達の描写等、エモーショナルな描写が非常に魅力的であり、胸が熱くなるようなシーンも多くあります。

また、実在した古代中国の歴史を元に物語を展開している点も注目すべきポイントです。そのため、大陸正史を知っている人にとっても楽しめる内容になっています。

全体的に斬新さはあまりなく、大筋が予想できることも多いですが、それでも筆者の興味を引くような巧妙な話展開や意外性もあります。

「キングダム」という作品は、熱血少年が見ると瞬間爆発的なテンションを味わえ、また知的な人にも楽しめるウィットに富んだ内容になっているので、是非一度読んでみて欲しいと思います。