「キングダム」のレビュー

概要

「キングダム」は原泰久氏による歴史漫画で、中国の戦国時代を舞台に、孤児であった少年・信が、自らの夢を追いかけて天下無双の将軍になるまでの成長物語を描いています。全集数は現在59巻まであり、アニメ化もされています。

戦国時代の中国。孤児であった信は、戦争で生き残る術を身につけるため、有名将軍・王騎に弟子入りを志願します。その志願を受け入れた王騎は、信に武器の扱い方や戦略の基礎などを教えることで、徐々に信の成長を促します。

しかし、騎馬民族である燕（えん）の侵攻により、王騎たちのいた国・趙は激戦の渦中に巻き込まれます。趙は燕との戦いに敗北し、信は王騎たちと共に逃げる羽目に。

その後、趙の元締め・昌平君のもとを目指した一行は、途中で秦との戦いにも巻き込まれ、翻弄される日々が続きます。最終的に、信は昌平君の忠臣である李牧に師事し、戦闘能力を向上させた上で、王騎を探して再び戦場へと戻ります。

信
主人公。孤児でありながら、将軍になるために戦い続けることを決意します。最初は無謀な行動が目立ちますが、李牧の指導を受け、徐々に成長していきます。

王騎
有名将軍。信の師匠的存在であり、彼に多くのことを教えます。燕の侵攻により壊滅した趙軍を立て直すために、自らを犠牲にする決断をします。

李牧
昌平君に仕える忠臣。信の師匠となり、彼に経験を積ませ、戦闘力を向上させます。昌平君の信頼も厚く、ある事件をきっかけに彼を守るために強力な策を打ち出すことも。

「キングダム」は、緻密なストーリー展開と、細部に渡るキャラクターの心理描写が魅力の漫画です。また、登場人物同士の熾烈な戦いや、歴史上の有名人物たちの活躍も見どころの一つです。

一方で、長期連載によるストーリーの延長や登場人物の多さによる、ストーリー展開の追いきれなさや、キャラクターのジャンル画的な描写なども見受けられるため、読者によっては受け取り方が異なるかもしれません。

「キングダム」は、中国の戦国時代を舞台に、一人の少年が将軍になるための戦いを描いた、奥深い漫画です。読み始めると、その魅力に引き込まれ、一気に読み進めたくなることでしょう。それだけに、ストーリーの展開が変にならないよう、原作者には早めに完結に向けた方向性を打ち出してほしいです。