「進撃の巨人」レビュー

あらすじ

壁の内側に閉じ込められた人類を襲う、巨人たち。それに対して、人類は巨人を駆逐する兵士たちが立ち上がる。主人公エレン・イェーガーも兵士の一人であり、幼い頃に巨人に家族を食べられたことから、仲間とともに巨人と戦いながら巨人に対する真実を探す旅を続ける。

感想

この作品は、巨人という怪物と人間という“最強種”の戦いを描いているが、巨人に特化した作品ではなく、人間性や社会制度なども丁寧に描かれている。特にエレンは、自分自身の巨人化能力についての葛藤や周囲からの誤解に苦しみながら、巨人に対する正義のために戦っているという人間としての側面が強く描かれている。また、主人公たちが抱えるトラウマや秘密の多さが、物語をより深く濃厚にしている。

作画

作画については、背景や登場人物の描写に力が入っており、細かいディテールにまでこだわりが感じられる。特に巨人の描写は、恐ろしさや重みを表現するために巨大な影を強調するなど、独自の表現方法が多く使われている。ただし、アクションシーンのスピード感に欠ける部分もある。

総評

「進撃の巨人」は、巨人と人間という対極のものを組み合わせ、そこに特殊なエレメントを加えたユニークな設定がある。ストーリーも深みがあり、作画も独自の表現方法が多く使われている。シリアスなストーリー展開が多いが、時折明るい笑いも挿入されているので、ハラハラしながらも楽しめる。一度読み始めるとやめられなくなる、必見の一作だ。