「キングダム」- 中国戦国時代を舞台にした壮大な歴史漫画

概要

「キングダム」は、原泰久が手がける歴史漫画である。舞台は中国戦国時代であり、主人公の少年・信が、大陸を統一しようと戦い続ける「大将軍」・王騎のもとで戦いを繰り広げる。数々の戦いと政治的陰謀が織り成すストーリーに、多くの読者が魅了されている。

ストーリー

古代中国・戦国時代。李牧という将軍が、息子の命を奪われたことに憤慨し、秦を討つために「強国・趙」で反乱を起こす。その動向を察知した秦は、李牧軍を追い詰めようと軍勢を率いて趙に侵攻する。しかし、李牧は孤立した状況から、一人の少年を見出す。信と名乗る少年は、李牧に才能を見出され、部隊に加わることになる。

ここから、信は戦士として成長し、秦軍に立ち向かっていく。移り変わりの激しい戦場において、信は次第に王騎将軍と出会い、彼に才能を認められていく。そして、両者は共に戦い、中国統一への道を切り拓いていくのだった。

キャラクター

・信 – 主人公。元奴隷であり、李牧と出会ってから戦士として成長していく。熱血漢であり、仲間を大事にする。
・王騎 – 「大将軍」の一人。戦の天才と称される人物であり、信をも見出す。冷静沈着であり、戦場での的確な指示を出す。
・李牧 – 「縦横家」と称される名将。趙軍を率いて、秦軍と戦う。息子を失ったことから、反乱を起こす。
・昌文君 – 趙の国王。李牧の義父でもある。信たちの戦いを後方からサポートする。
・韓信 – 「光武帝」と称される、中国統一の立役者。後に信たちと対決することになる。

評価

「キングダム」は、壮大なストーリーと豪華なキャストが融合した、見応えある歴史漫画である。戦況の描写は緻密であり、登場人物たちの性格や思考が絡まった政治的な駆け引きも興味深い。また、戦闘においては、臨場感たっぷりの迫力あるシーンが多く、読者を引き込む力がある。一方で、登場人物たちの言葉の古風さや、熟語の多用など、漫画に慣れていない読者にとっては、やや敷居が高いかもしれないという点もある。しかし、中国史に興味がある人には、必見の作品と言えるだろう。