鬼滅の刃

作品概要

「鬼殺隊」という鬼を狩る組織に所属する主人公・炭治郎が、家族を鬼に殺された妹・禰豆子を人間に戻すために、鬼狩りの旅に出る物語。作者：吾峠呼世晴、2016年から2020年まで連載された。

レビュー

　世間を席巻し、多くのファンを魅了した「鬼滅の刃」。その魅力は、何といってもキャラクターの魅力にあると私は考えています。

　主人公・炭治郎は、まじめで責任感が強く、家族想いな性格が魅力的でした。一方で、弱さや自分に足りない部分もしっかり描かれており、読者の共感を呼びました。

　そして、ヒロイン・禰豆子は、鬼となってしまったものの、人間の心を持ち続けるという設定が素晴らしいと思います。彼女の内面を丁寧に描いたシーンは、涙を誘うものが多かったです。

　また、鬼たちも、それぞれに過去や思いを持ち、読者の印象に強く残りました。中でも、”無惨”という最後の敵キャラクターは、非常に印象的な存在でした。

　加えて、作画も非常に美しく、特に戦闘シーンは迫力満点。読者を引き込む。という点でプロットとしては良くも悪くも非常にシンプルな構造であるため、物語を読み進めるうちに、戦闘が退屈に感じる場面もあるかもしれません。しかしその分、キャラクターたちの成長を感じるシーン、彼らと一緒に涙する場面が多いため、没頭度は高くなると感じました。私は、最終回には涙した覚えがあります。

　総合的に見て、「鬼滅の刃」は、キャラクターたちの魅力に溢れ、作画も美しく、ストーリー展開も秀逸でした。読者の心を鷲掴みにする作品であることは間違いありません。