「キングダム」のレビュー

概要

「キングダム」は、原泰久による歴史漫画です。原作者が事前に緻密な調査を行い、中国戦国時代の歴史をもとに描かれています。物語は、主人公・信と少年兵たちが、中国全土を目指して戦いの旅を続ける様子を描いています。

物語は、主人公である信が、またたくまに戦場で英雄として認められるまでの成長を描いています。信は、大陸統一を目指す秦軍に所属する計略家の雍子の元で半年間修行した後、少年兵に加わります。偏狭な考え方にとらわれる上司たちと戦いながら、少年兵たちは信を中心に結束していきます。

また、秦軍と敵対する各国の思惑や、謀略、犠牲者たちの人間模様も描かれています。そして、物語は全国に拡大し、中心人物たちが次々に登場することになります。

「キングダム」は、歴史漫画ならではのリアルさが非常に魅力的です。戦闘シーンの描写は迫力があり、また、主人公である信が成長する姿も見逃せません。プロットや登場人物、戦略など、全体的に緻密に構築された作品です。

ただし、作品全体が暗いイメージがあります。死者や敗者、血や暴力が多く、物語が進むにつれて、残酷な描写も目立つようになります。また、登場人物が多く、名前も長いため、読み始めると最初はどの人物が誰かわからないこともあります。調べながら読まなければいけない点も、少しハードルが高いかもしれません。

「キングダム」は、中国戦国時代を舞台にしたリアルな歴史漫画であることに加え、戦略や人間模様なども描かれ、緻密に作りこまれた作品です。ただし、暗い描写が多く、読み始めに少しハードルがあるかもしれません。歴史が好きな方や戦国ものが好きな方には特におすすめの作品です。