あらすじ
主人公の雪野あおいと同級生の日野春樹は小学校時代、お互いに好意を持ち合っていたが、中学校入学後、春樹はあおいを振り向かせようと彼女に冷たく接するようになる。高校入学後、あおいは春樹と再会し、彼に対する思いが再び芽生える。
ストーリー
物語は、あおいが高校入学して再会した春樹との恋愛を中心に展開する。春樹は夏休み前に転校し、再会後は情緒不安定な様子が目立つ。あおいは春樹に想いを寄せるものの、彼が自分に近づいてきた時には、再び遠ざかってしまう。
あおいたちが進学した高校には、彼女たちをはじめ、個性的なキャラクターが登場する。同じクラスの深川という女子生徒は、アオハライドのなかで異彩を放つ存在で、あおいと春樹を微かに引き合わせる効果を持つ。
評価
「アオハライド」は、中高生の恋愛模様を描いた青春漫画でありながら、登場人物の複雑な内面描写に力を注いでいる。主人公のあおいは、好意を持つ相手に「依存」する傾向が強く、そのために自分自身の感受性を自ら切り取ってしまうような場面が多く見受けられる。春樹に関しては、彼自身が抱える問題が物語の核のひとつとなり、その問題を解決するために、彼とあおいが周囲のキャラクターたちと協力する様子が描かれる。また、友情や家族愛など、恋愛以外のテーマを織り交ぜて描かれることも、本作品の特徴のひとつだ。
総評
総じて「アオハライド」は、深みのある登場人物たちが、恋愛模様を通じて成長していく姿を描いた作品であり、作品全体に温かみが感じられる。複雑なキャラクター描写や、登場人物たちの胸の内を描いた回想シーンなど、細かい演出にも注目して読むと、物語の深みがより味わえるはずだ。
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