「NANA（ナナ）」レビュー

あらすじ

「NANA」は、お互いに同じ名前である「小松奈々」と「大崎ナナ」が出会い、音楽活動を通じて心を通わせる様子を描いた漫画作品です。奈々は地元のバンドで活動しており、ナナは東京でのデビューを目指していた。互いに異なる背景を持ちながらも、音楽を通じて繋がりを感じる二人。しかし、音楽とともに、それぞれの人生の紆余曲折や恋愛などを通して、様々な苦難に直面していくことになります。

登場人物

・小松奈々
地元のバンドで活動していたが、ナナとの出会いをきっかけに、バンドを脱退し、東京で新たなバンドを結成することとなる。真面目で誠実な性格。

・大崎ナナ
東京でデビューし、成功を収めたロック歌手。恋愛関係に悩む一面を持ちながらも、友情や音楽に生きがいを見出している。

・高倉文太郎
奈々の幼馴染で、地元のバンドで活動している。奈々に想いを寄せているが、彼女には友情以上の感情を抱くことはできず、その距離感に苦悩する。

・緑川恋
ナナのルームメイトで、夢を追う若者。ナナと出会い、彼女の人生に大きな影響を与える存在となる。

感想

本作は、音楽を通じて人と人との繋がりを描いたストーリーが魅力です。主人公の奈々とナナが、それぞれ違う環境で生きてきた人間として、音楽を通じて共感し合い、支え合う光景は感動的でした。また、それぞれの登場人物が抱える問題や苦悩も、リアリティを持って描かれており、現実にも通じるものがありました。

また、作品中に出てくる曲は、実際に作者の下北沢にあるライブハウスに出演しているバンドが提供しているということで、音楽にリアリティがあるという点も魅力的でした。

ただし、作品の中盤以降、作者の急病により中断することとなり、現在も未完の状態であることが残念です。しかし、本作が描く青春の輝きや友情、音楽の魅力には変わりなく、今でも多くのファンを魅了し続けています。

まとめ

「NANA」は、音楽を通じた繋がりや、苦悩や別れといった青春物語を描いた漫画作品であり、そのリアルな描写や感動的なストーリー展開が魅力です。未完という点は残念ですが、その分、今でも多くのファンに愛される作品となっています。