『キングダム』レビュー

概要

『キングダム』は、原泰久による日本の漫画作品である。全689話（2022年5月現在）が掲載されており、2021年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞など多数の賞を受賞している。2022年にはアニメシリーズも放送された。

物語は、春秋戦国時代の中国を舞台に、主人公・信が戦国の激動期の中、将軍になるため戦いを繰り広げる姿が描かれている。歴史上の人物も多数登場し、戦場の様子や歴史的な出来事も詳細に描かれている。

『キングダム』は、壮大なストーリー展開と、緻密に描かれた戦場の描写が特徴的である。登場人物たちがそれぞれの信念を胸に戦いを繰り広げる姿、そして時には仲間として互いを支え合う様子が熱く描かれている。

作品全体を通してプロットがしっかりと練り込まれており、一度読み始めるとついつい読み進んでしまう。また、登場人物が多数出てくるため、誰が誰だかわからなくなることもあるが、カラーイラスト付きのキャラクター紹介などがあるので、そうした場合でも安心して読み進められる。

また、戦国時代を舞台にした作品であるため、登場人物たちの戦い方や戦略、様々な兵器の種類などが細かく説明されており、読者は目を通すだけで戦国時代について詳しくなれるのが魅力的である。

『キングダム』は、単純に戦いを描いた作品であるという印象を持っていたが、実際に読んでみると登場人物たちの生き様や、その信念に共感できることが多く、読んでいるうちに自分も戦国時代に生きているような感覚に陥ってしまう。

また、作者の丹念なリサーチによって描かれた登場人物たちの格好良さに憧れることも多い。それぞれのキャラクターたちが、自分の信念を貫きながら戦いを繰り広げる姿は、何度読んでも感動的である。

総合的に見て、『キングダム』は傑作といっても過言ではない。歴史好きな人にも、戦いもの好きな人にも、ぜひ読んでもらいたい作品である。